「筋トレはメンタルに良いと言われているけれど、筋トレしていたらうつ病は治る?」
「うつ病と筋トレの関係ってどんなもの?」
日本人の約15人にひとりが一生のうちにうつ病を経験をすると言われています。
うつ病以外の精神疾患の場合は5人にひとりとほぼ1世帯あたり誰かが何かしらの精神疾患の経験がある可能性を持っていることが言えます。
これには、経済状況などの社会情勢も影響していることも考えられます。
自分のことになると、ただの悩み事と軽く考えがちでうつ病になっていること自体にも気付かない心の病。
放っておくと命の危険にまで発展する危険もあります。
筋力だけでなくメンタルをも鍛えられる筋トレでうつ病が治るのか?誤解されがちなポイントについてご紹介します。
うつ病とは
気持ちが落ち込みがちになって、今まで興味や関心のあったものに対してまでむなしさや無気力になる状態が長時間続き、思考や精神的なものまでもが低下している状態を抑うつ状態と呼びます。
誰にでもこのように感じる時期はあるものですが、この状態が長期間に渡るとうつ病と診断されますよ!
また、食欲がない、眠れない、疲れやすいといった身体の症状が観られる場合もあり、その原因は身体的・精神的ストレスなどが背景にあるようです。
うつ病は気分障害に分類され、気分障害とは気持ちの浮き沈みが普段の範囲を大幅に超えるものを指します。
身体に表れる不調にも決定的な特徴が無く、一時的な心肺や気持ちの不安定さとも見分けがつきにくく、どれも自分で判断することが難しいという特徴があります。
そのため、少しでも不調や違和感が生じたらプロの手を借りることが大切です。
【精神科医がアニメで解説】うつ病の9つの症状と、診断の3つの基準
うつ病は筋トレでは治らない
大前提として筋力トレーニングは治療法ではありません。
うつ病を治すには、必ず専門医の治療が必要です。
うつ病の治療や検査は、カウンセリングや投薬、心理テストなどを医師の指導のもと行い、長い場合は何年も通院が必要になります。
確かに、筋トレやスポーツなど軽い運動は気分転換にはなります。
食欲がないときや、深く眠ることができないときに、身体を動かしておくことで適度な疲労感を得られるため、これらが改善する場合はあります。
しかし、
筋トレはうつ病の根本治療ではないことを認識しておきましょう。
こんな人は筋トレが逆効果になる可能性も
ストイックな筋力トレーニングが辛いと感じたり、拒否反応が出たりする方は無理に筋トレを行う必要はありません。
また、自分の体形に強いコンプレックスがある場合は、強迫観念から太ることが怖い・太っている自分を否定する心理が働き、摂食障害にも陥る危険もあります。
こちらの記事で摂食障害について解説していますので、是非チェックしてみてくださいね。
うつ病と診断された際に、運動するようにと医師に言われた場合に運動に抵抗がある場合は、まずは近所のコンビニまで歩くなどハードルを下げるようにアドバイスをもらうケースもあります。
普段運動していない人がいきなりジムに通ったり、ストイックなエクササイズに取り組んだりするのは逆に心身に大きく負担がかかってしまうこともあるので、それぞれの状況や体力、気持ちに応じて無理のない範囲で取り組むことが大切です。
治療中に楽しいと感じたり、予防目的なら無理のない範囲で取り組もう!
前述の通り、筋力トレーニングはうつ病の治療方法ではありませんが、身体を動かしてみてスッキリとした爽快感があったり、筋力トレーニングが楽しい!と感じる人は取り組むと良いでしょう。
適度な運動は神経伝達物質のドーパミンが分泌され、快感や幸福感が増します。
医師からも、身体を動かせるならできる範囲で運動をするようにと指導があるケースもあります。
また、睡眠の質や体力の向上だけでなく、内面の不調の予防にも繋がるので筋力トレーニングに限らず運動の習慣が日頃からある人は継続することを重視しましょう。
うつ病の予防と筋トレについてはこちらの記事でも詳しくご紹介しているので是非チェックしてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
最後にこの記事のおさらいです!
– うつ病は気分障害に分類される
– うつ病は決定的な症状がなく専門家の判断でないと見分けがつかない上に、一度かかると完治まで時間がかかる
– 筋トレやスポーツなど軽い運動は気分転換にはなるが、うつ病は筋トレでは治らないため、必ず専門医による治療が必要
– 筋力トレーニングが辛いと感じたり、拒否反応が出たりする方は無理に筋トレを行う必要はない
– 自分の体形に強いコンプレックスがある場合は、強迫観念から、摂食障害にも陥る危険がある
– 身体を動かしてみてスッキリとした爽快感があったり、筋力トレーニングが楽しい!と感じる人は取り組むと良い
多くのメリットのある筋力トレーニングですが、あくまで健康促進のもの。
しかし、治療方法ではないことを押さえた上で、気分転換に軽いトレーニングを行うことも大切です。
自分の身体や心の声に耳を傾けながら、運動に取り組みましょう。